2016年05月28日

f01d32dd-s小学校五年生の時は、S君と仲が良かった

話し方がやや独特で、外見も少し野性味を帯びていた
おとなしいいタイプだったが、私の親はどういう訳かS君のことがあまり好きではなかったようだ

どういうきっかけだったのかは憶えていないが、S君と架空の島半分ずつ統治しようということになった
小島を東西でわけて、東側(東王国)をS君が 西側(西王国)を私が統治するのだ

小学五年生にして、国王である

人口規模をどの程度と想定していたのか憶えていない
ただ、島の北端から南端まで鉄道で五時間程度を想定していたと思う

さて、二人の国王は何から手を付けたか
それぞれの王国に鉄道を敷設し、時刻表をつくるのだ
鉄道が電車なのか汽車なのかは考えが及ばず、エネルギーインフラをどう整備するかの方が先だとは今は思う

時刻表をつくると言っても、ダイアグラムをつくるほど精密なものではなかった
北端の駅から南端の駅まで 途中に設けた支線の駅に至るまで駅名を考えたりした
ちなみにこの王国の公用語は日本語である

私は駅名として「〇〇市」というのが好きで、西王国の主要な駅には「〇〇市」という名前をつけた

北端の駅から南端の駅までは、一時間に数本特急列車を走らせた
ここからは荒唐無稽というか阿呆の考えであるのだが、数時間に一本弾丸特急を走らせることにした

どう弾丸なのか
真空特急」だ

真空状態にしたトンネルの中を走るのではない
地上部を走りながら、列車の最前部から空気を取り込んで、真空状態にして走行するという、理屈も何もあったものではない夢の弾丸列車

五年生の知能として情けない限りだが、こんな阿呆な妄想をしつつ、二人で放課後は喜々として時刻表づくりに熱中していた
テレビゲームがなかった時代

あと、国王達はスポーツ交流にも熱心だった
東王国代表として東商業高校 西王国代表として西高校が野球の試合をする
なぜ、商業高校だったのだろう 
当時住んでいた地域には「〇〇西高校」という進学校があり、西高校という名前はその影響だったと思う

野球の試合は、なぜか国王が一対一で行う
ボールはテニスの軟式ボール 
投手の国王がボールを投げ、打者の国王の打球の飛び具合で、アウトセーフ、ヒットの種類を判断する
軟式ボールなんで、なかなかクリーンヒットは出なかったが、東商業の選手(国王)はたまには空振りをしていた
親善試合はいつも西高校の圧勝だった

小学校六年のときに私は引っ越してしまったので、それ以来東国王には会っていない
われらの王国もどうなってしまったのだろう

無責任な国王である




(08:50)

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