2017年01月24日

慢性的なネタ枯れ傾向の中、ありがたい話だ
私が高校生の頃
同級生のQ君は、一人暮らしをしていた
家族は彼の他に3人いるが、お父さんの海外赴任に彼以外の家族はついて行ったそうで、Q君は私の実家から歩いて5分くらいのところに部屋を借りて一人で住んでいた
下宿というには、食事の提供はないし、間借りというのだろうか
風呂やトイレが付属していたような記憶はない
部屋は四畳半くらい アパートという感じでもなかった
単に部屋を借りているだけと言った感じ
木造建物の二階にQ君の部屋はあった
狭い急階段を上ったところに、一部屋だけある
テレビはなかった エアコンなんかあるわけがない
で、狭いQ君の部屋で私は何をしていたか
深夜1時頃、私の家族が寝静まったのを見届けてから、私は裏口からそっと自宅を抜け出してQ君の部屋へ行く
管理人さんも誰もいない
私とQ君を含めて四人くらい級友が集まる
ほとんど酸欠状態だ
テレビもない部屋で烏賊臭い高校生男子達が何をするのか
随分離れたところにあったコンビニで氷とコーラ、ウイスキーを買ってQ君の部屋に戻る
今思えば何がどう美味しいのかわからないが、コークハイを作ってみんなで飲むのだ
高校生の小遣いなんで、安いウイスキーしか買えず、飲むと途端に眉間が痛みだすような安っぽい味のコークハイだった
おっと、未成年飲酒だとか騒ぐ前に、私が果たして本当のことを書いているのかどうか調べてもらいたい
フフフ
軽く酩酊してきて、次は何をするのか テレビなんかない部屋で
Q君が持っているラジカセで、RCサクセションのLPを録音したテープ(死語)を聴くのだ
そしてみんなで歌うのだ
Q君の部屋には隣室がなかったが、真夜中に大声で歌うほど阿呆ではなかった私たち
楽しいか? 楽しかったのだ 私たちは
そうこうしているうちに夜明けが近づいてくる
私の自宅の家族が起きる前に、私は自宅へ何食わぬ顔で戻り、眠る
ぢなみに、平日である
当然眠いのだが、足りない睡眠は、授業中に取ればよい
薄いコークハイだったのだろうか、二日酔いにもならなかったし、家族にも気づかれなかった
実は気づいていたのだろうか
Q君だが、訳あって既にこの世にはいない
合掌
(04:30)